群馬県統計情報提供システム 県民経済計算

平成28年度 県民経済計算

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概況

【日本経済】

平成28年度の名目国内総生産は前年度比1.0%増で、5年連続の増加となった。実質国内総生産(平成23暦年連鎖価格)は前年度比1.2%増で、2年連続の増加となった。

平成28年度の日本経済は、年度前半には、前年度から続く新興国や資源国の経済減速に加え、英国のEU離脱方針決定など、海外景気の先行きに対する不透明感を背景とした円高の進行で、輸出の停滞が見られた。また、4月の熊本地震や夏の台風等、自然災害の発生により観光や消費、サプライチェーンが影響を受けるなど、力強さに欠ける動きも一部に見られた。特にこの間の消費の落ち込みは大きく、その後に持ち直したものの民間最終消費支出は前年度比で減少となった。
 年度後半に入ると、中国経済の回復とともに、米国新政権の経済政策への期待感により、為替が円安方向で推移したことから、輸出や生産が持ち直した。また、失業率は平成29年2月には3%を下回り、年度末の春季労使交渉の妥結状況は過去3年並みの賃上げ率2%近くとなるなど、雇用・所得環境にも改善が見られた。

【群馬県経済】

平成28年度の名目県内総生産は前年度比0.1%増で、7年連続の増加となった。実質県内総生産(平成23暦年連鎖価格)は同0.4%増で、7年連続の増加となった。  
    また、県民所得は前年度比▲0.3%で7年ぶりに減少したが、それを平成28年10月1日現在の総人口で除した一人当たり県民所得は3,098千円で1千円増(同0.0%)、7年連続の増加となった。

平成28年度の群馬県経済は、国同様、年度を通して個人消費に弱さが見られたものの、企業の旺盛な設備投資意欲に支えられ、民間企業設備投資の伸びが国を大きく上回るなど、県内の総資本形成にけん引され、緩やかに改善を続けた。
 しかし、主力産業の製造業で、はん用・生産用・業務用機械の出荷が大きく落ち込んだことなどから、財貨・サービスの移輸出はマイナスとなった。この落ち込みを他の製造業の伸びでカバーしきれなかったため、製造業は平成23年度以来5年ぶりのマイナスとなり、本県経済の改善幅を圧縮した。
 その結果、県内総生産の額はプラスを維持したものの、伸びについては名目値、実質値ともに国内総生産の伸びを下回った。
 また、県民所得は好調な雇用・所得環境を受け、県民雇用者報酬が増加したものの、企業所得と財産所得が減少したため、前年度比はマイナスとなった。ただし、一人当たり県民所得は、県内総人口が7年連続で減少したため、前年度比はわずかにプラスとなった。

 

県内総生産(生産側)

1.総額の動き

平成28年度の県内総生産は第1表のとおり、8兆5285億円で前年度を104億円上回り、名目経済成長率は0.1%増(平成27年度 3.1%増)となった。また、物価変動分を差し引いた実質値(平成23暦年連鎖価格)でみると県内総生産は8兆1229億円で、前年度を292億円上回り、実質経済成長率は0.4%増(平成27年度 1.0%増)となった。
    なお、平成28年度の国の経済成長率は名目で1.0%増、実質で1.2%増となっている。 

第1表 県内総生産と国内総生産

 

 

第1図 経済成長率(名目)の推移

 

 

第2図 経済成長率(実質)の推移

 


  


 

2.産業別の動き

県内総生産(生産側)の名目値を産業別にみると第2表のとおりである。
     第1次産業(農林水産業)は、農業が増加したため、全体で8.7%増となり5年連続で増加した。
     第2次産業のうち製造業は、化学、はん用・生産用・業務用機械などが減少したため、1.5%減となり5年ぶりに減少した。建設業は、2.4%増となり2年連続で増加した。第2次産業全体では、1.0%減となり5年ぶりに減少した。
      第3次産業は、運輸・郵便業、宿泊・飲食サービス業などが増加したため、全体では1.3%増となり7年連続で増加した。

 

第2表 産業別県内総生産 

 

 


 

3.産業構造の推移

産業構造の推移を県内総生産の構成比によって比較すると、第3表のとおりである。
     第1次産業は1.6%、第2次産業は42.8%、第3次産業は55.7%となった。
 

第3表 産業構造の推移

 

 


 

県民所得(分配)

 

1.総額の動き

県民所得(分配)は第4表のとおり、6兆943億円で0.3%減となった。
     なお、国民所得(分配)は391兆7,156億円、0.4%増であった。

第4表 県民所得(分配)と国民所得(分配) 

 

 


 

2.1人当たり県民所得

県民所得(分配)を総人口で除した1人当たり県民所得は第5表のとおり309万8千円で、    前年度を1千円上回った(対前年度比0.0%)。
     なお、1人当たり国民所得は308万7千円、0.5%増であった。

第5表 1人当たり県民所得と国民所得 

 

 


 

3.項目別の動き

項目別の内訳は第6表のとおりである。
     県民雇用者報酬は、その9割近くを占める賃金・俸給が2.0%増と4年連続で増加し、全体で2.2%増となった。
     財産所得は、受取が3.9%減、支払が5.5%減で、全体で3.4%減となった。
     企業所得は、民間法人企業が5.1%減、公的企業は31億円から▲42億円への減少、個人企業は0.4%減となり、全体では4.2%減となった。

第6表 県民所得(分配)の内訳 

 

第3図 県民所得(分配)の推移



 

県内総生産(支出側)

 

1.総額の動き

県内総生産(支出側)の名目値は第7表のとおり、8兆5285億円、0.1%増となった。また、実質値(平成23暦年連鎖価格)は、8兆1229億円、0.4%増となった。
     なお、国内総生産(支出側)は名目で1.0%増、実質で1.2%増となっている。

第7表 県内総生産(支出側、名目) 
 

第4図 県内総生産額(支出側)の推移


 



 

2.項目別の動き

県内総生産(支出側)の内訳をみると、民間最終消費支出は、その大半を占める家計最終消費支出が減少したことから、0.3%減と2年ぶりの減少となった。
     政府最終消費支出は、主に国、県、市町村の減少により、0.5%減と3年ぶりに減少した。
     総資本形成は、総固定資本形成が増加し、2.1%増と5年連続の増加となった。

公表資料

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(注)この統計表はExcel形式で作成されています。

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