(1)作成の目的
DIは、景気に敏感かつ重要な指標を選定し、そのうち上昇(拡張)を示している指標の割合を表すものであり、景気局面の判断及び予測と転換点(山・谷)の判定に用いられる。
(2)作成の方法
採用系列(DI用に加工したデータ)の各月の値を季節調整を施した上で3か月前のものと比較し、各系列群(先行、一致、遅行)ごとに採用系列数に占める拡張系列数(景気の上昇を示している系列数)の割合(%)をDIとする(保合いの場合は、0.5とする。)。
※DI=拡張系列数/採用系列数×100(%)
(3)利用の方法
DIには景気に対して先行して動く先行指数(予測)、一致して動く一致指数(足元)、遅れて動く遅行指数(確認)の3本の指数がある。
見方は、一致指数が傾向として50%を上回っているときが景気の拡張局面、50%を下回っているときが後退局面とみる。そして、一致指数が50%ラインを上から下へ切る時点の近傍が景気の山、逆に下から上へ切る近傍が景気の谷であると考える。
(4)景況判断に当たり考慮すべきこと等
(1)作成の目的
CIは、DIで採用した経済指標について、各指標の変化率を合成することにより、DIでは把握できない景気変動の大きさを捉えるために用いられる。
(2)作成の方法
作成の方法は、内閣府経済社会総合研究所のCI作成方法に準じている。詳しくは、同研究所のウェブサイト(景気動向指数の利用の手引)を参照のこと。
(3)利用の方法
CIでは、一般に、一致指数が上昇している時が景気の拡張局面、下降している時が後退局面であり、一致指数の山、谷の近傍に景気の山、谷が存在すると考えられる。
ただし、経済各部門間の景気の波及、浸透度を示していないため、景気局面を判断するより、動きの幅がテンポを表すことから、その時々の景気の量感を観察するために用いられる。
(4)利用上注意すべきこと等
(1)作成の方法
累積指数は、各月のDI指数を下の式により累積したものである。
(累積DI)t=(累積DI)t-1+(DIt−50)
(2)利用の方法
DIが傾向として50%を上回っている、すなわち拡張期には累積指数はおおむね右上がりになり、逆にDIが傾向として50%を下回っている、すなわち後退期にはおおむね右下がりになるため、
累積指数(一致指数)の山・谷の近傍に景気の山・谷が存在すると考えられるので、直感的に局面を把握するのに便利である。
(3)利用上の注意
グラフを見やすくするため、先行に3000、一致に2500、遅行に1000をそれぞれ加えてある。
群馬県統計課では、平成3年度から調査・研究を進め、平成7年7月3日に群馬県景気動向指数(平成7年1〜3月分)及び景気動向指数からみた景気基準日付を公表し、以後四半期ごとに公表してきた。
その後、平成10年4月(平成10年1月分)から毎月公表を行っている。
群馬県の景気動向指数を作成する意義は、本県特有の景気循環のパターンを把握し、及び全国や近県との景気の転換点のズレを識別するのに有効であるなど、景気変動の分析に役立つ点にある。
なお、作成方法は、内閣府経済社会総合研究所と同様であるが、採用系列数は先行6系列、一致8系列、遅行7系列である。